G.の備忘録

音楽と読書と映画と散歩と、

さらば溝の口

引っ越しをした。

 

実家を出て、自分で探して、自分で家賃を払った初めての家だった。

会社の研修なんかで長期滞在したのを除くと初めての一人暮らしだったことになる。

 

僕の実家は東京で、勤めている会社も東京。

1時間半ぐらいの通勤時間で通えるので1人暮らしをする必要はないし、会社からの家賃補助なんかも出ない。

実家では料理も洗濯も全て母がやってくれていたし、お金も勝手に貯まっていく。

けど、僕は自分の成長と自由のために1人暮らしを始めた。

2年前の12月24日だった。 

 

無駄ばかりの選択だと周りからは言われたけど、僕はコスト以上のリターンがあると思ったし、実際あった。

特に大きなリターン(目標)はこれから書く2つだったように思う。

 

社会人として自立した人間になる

たぶんこれは僕が恵まれた環境で育ったクズマインドの人間だからなんだろうけど、社会人になっても学生と同じ気分で過ごしていた。

どうしてそうだったのかと言うとこんな流れだったように思う。

①実家だとお金を全然使わない。

②使わないお金は現実味が薄い。

③口座に賃金が振り込まれてもただ数字が増えた程度にしか思えず、特に嬉しくもない。

④仕事を頑張っても頑張らなくても、その対価を実感できないので、働く意欲が湧かない。

⑤仕事に対しての責任感やそもそもの仕事をする意味を見失う。バイト感覚。

 この負の流れを止めないといつまでたっても自立できない。

ぼんやり生きていることに退屈を覚えたし、これじゃダメだと思った。

だから家を出て、自分を追い詰めて、仕事や賃金、生活やもっと言えば自分が生きることをちゃんと感じて生きかった。

Mなのかもしれない。

今でも仕事やりたくねぇ~とか思うことは思うけど、それでも前よりはずっと頑張ることができたように思う。

 

親にマウント取られたくない

ウチの親はなかなかのマウンターなので僕もマウント耐性はそれなりにある訳だが、流石に24歳とか歳を重ねると「~歳にもなってこんなこともできないのか」の生活力マウントが効くようになる。

心の中では「僕がやる前にやって恩着せがましくマウント取ってるだけやろ」と思ってた。けど、実際のところ実家暮らしの僕は家事全般やったことがなかったので、「できないからやろうとしなかったのでは?」っていう自分への疑いもあった。

自分の生活力を証明して親にマウント取られないようにしたかったのだ。

 

結果、普通に家事できた。

恩着せがましくマウント取ってるだけだったことがわかった。

男の一人暮らしだったので、あまり大した料理も作らなかったが、カレーは少なくとも母よりおいしく作るようになれたと思っている。

今度は両親に料理を披露してマウンターとしての血を示そうと思う。

 

 

 

こうして当初の目的も達成できたし、自分の成長にもちゃんと繋がったように思う。

親からの評価もどうやら結果的に上がったようで、なぜか相対的に妹の評価が下がった気がする。(憐れ妹よ)

 

家賃は収入の3割に抑えるって相場があるみたいだけど、部屋の条件をこだわってたら家賃補助も出ないのに普通に5割ぐらいの物件を借りてしまった。

だから今の会社での収入をほとんど使いきる自転車操業な生活をしてしまった訳だけど、一人暮らしの中で得ることができたいろんな経験や思い出の対価にしては全然安かったなと思う。

 

本当にいい部屋だった。

ありがとう。

 

最後に部屋の写真を載せて終わろうと思う。

 

住んでた当時 
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引き渡したとき
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この何もなくなった部屋で感傷に浸ってたら、立ち合いに来た不動産屋のおばちゃんに「フローリング張り替え費用別途請求するわね」って言われてエモが死んだ。

ソファーとかの下には緩衝材を敷くのをおすすめします。