the GazettEのライブに行ってきた
突然ですがみなさん頭振ってますか?
僕は先日たくさん振ったので首が痛いです。もう今週ずっと痛い。
ということで今回はヴィジュアル系(以下V系)ロックバンドthe GazettEのライブで頭が真っ白になったという話です。
おいおいAcid Jazzとかソウルミュージックが好きって言っておきながらいきなりヴィジュアル系てw とお思いになるでしょうが、僕がR&B(あるいは広義のダンスミュージック)を好きになる土台を作ってくれたのがこのthe GazettEでもあるです。何を言っているんだ?と思われるでしょうけど、その説明は長くなるのでまた今度気が向いたら。
ともかく今回僕はthe GazettEのライブに約10年ぶりに行ってきた訳です。
こんな感じ。
後ろのバンギャの扇風機みたいに綺麗なヘドバンから吹く追い風が「帰ってきたな...」という気持ちにさせてくれた。
Blue Noteとかでは絶対に見れない光景なのでオススメ。
今回はツアーファイナルだったこともあってMCが多めだった。
その中で出た「ヴィジュアル系を守ってくれてありがとう」って言葉は流石に感慨深かった。(自分たちがバンドを続けていけてるのはリスナーあってのこと。って文脈で)
たしかにV系シーンは下火になっていっている。
事実としてV系専門誌の相次ぐ休刊(廃刊)やV系専門のレコードショップの閉店もあった。今ではシーンの衰退に伴って化粧を薄く(脱ヴィジュアル化)するバンドも少なくない。そんな中、90年代前後から始まったこのシーンを2005年前後からブレることなく引っ張り続けているのがthe GazettEだ。その口から出たこの言葉は重みが違った。
このブレなさ。過去を否定することなく、少し斜に構えながらも自分最高と常に自信満々。この尖がり。ロックバンドたるものこうあれと僕は思うんですが、the GazettEはそれをいつも見事に示してくれる。
サマソニとか他所のライブに出てもいつも通りのパフォーマンスをする。
炎天下でもいつも通りの黒い服でメイクもばっちり。絶対クソ暑い。
けど、そこにシーンを引っ張っていくthe GazettEの気概と矜持を感じるのだ。
いや、マジで格好良かった。
たまには頭振り乱すライブもいいですね。エモさも相まって頭が真っ白になりました。
チケット取ってくれた友だちに感謝🙏
最後に今週毎朝通勤するときに聴いてた曲を共有して終わりたいと思います。
元気出るな〜
P.S.
なんで下火になっちゃったんでしょうね。
クセが強い?
ファンがコワい?
厨二感があって好きを公言するのが恥ずかしい?
V系というイメージへの先入観?
元も子もない話かもしれないけど、私見を言うなら僕はそもそもジャンルとしていろんなバンドをV系と一括りにして考える見方がもう古く、リスナーの幅を狭めている要因になってると思ってる。
確かにパンクロックやグランジみたいに音楽性だけでなくファッション性でのジャンル分けもある。
けど、V系と一括りにされているバンドの共通項って「派手な化粧・外見」「闇を抱えた歌詞」「クセの強い歌い方」ぐらいなもので音楽性はバラバラなように僕は感じる(歌い方はそこそこ大きな要素な気もしなくはないが)。例えばthe GazettEはニューメタル的だし、シドはポップス色が強い。Plastic Treeはシューゲイザー。MALICE MIZERは演劇みたいだし、ゴールデンボンバーに到ってはパフォーマー。これがV系と一括りにされているのは正直違和感を覚える。(シューゲイザー界のヴィジュアル担当、V系芸人みたいな括り方をするならまだわかる)
V系というある意味セーフティーネットのような土壌があったからこそ多様性が生まれた背景はあると思う。けど、JazzやHip Hop, Soulを融合させたRobert GlasperがNirvanaのSmells Like Teen Spiritを演奏するように、従来のジャンルの垣根を越えた音楽のクロスオーバーが進む今において表層の共通項だけでV系というラベル付けをするのはもう古いんじゃないか。
僕はV系が好きだからthe GazettEが好きなんじゃなく、単純にロックバンドとしてthe GazettEが好きなんだ。
入口の狭さがファンやシーンの結束を強めている側面もあるので一長一短ではある。けど、V系というカテゴリーやそのイメージがバンドや音楽に先行して、実際に聴く前に何らかの抵抗感を与えてしまうことがなければいいな〜と思う。
いずれにせよこんな講釈垂れるより、実際に外のイベントに出演して行動で示しているthe GazettEは最高ということだ。
思ってるよりチャラチャラしたバンドではないぞ。